桃から生まれなかった桃太郎
言い終わらないうちに、太郎は空気が凍りつくのを感じました。

はしゃいだ声が、音を立てて、床に落ちてしまうようでした。

おばあさんは下を向いて震え、

おじいさんのしわだらけの顔は、土気色になりました。

おじいさんは、いつにもない厳しい口調で、きっぱりと言いました。
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