桃から生まれなかった桃太郎
【3】
朝になりました。
強い日の光が、太郎の行く手を祝うかのように、あたりを照らしました。
しかし、太郎の気持ちは晴れませんでした。
今頃、おじいさんもおばあさんも、
自分のいないことに気づいているだろう。
怒っているだろうか
泣いているだろうか。
悲しみのあまり、寝込んでいるかもしれない。
太郎は思いました。
今なら引き返せる。
強い日の光が、太郎の行く手を祝うかのように、あたりを照らしました。
しかし、太郎の気持ちは晴れませんでした。
今頃、おじいさんもおばあさんも、
自分のいないことに気づいているだろう。
怒っているだろうか
泣いているだろうか。
悲しみのあまり、寝込んでいるかもしれない。
太郎は思いました。
今なら引き返せる。