桃から生まれなかった桃太郎
そうかもしれない。

村に帰り、畑を耕し、魚をとってつつましく暮らすのが、かしこいやり方なのかもしれない。

やがて、嫁をとり、子供が生まれ、年をとる。

おじいさんにも、おばあさんにも、楽をさせてあげられる。

簡単に想像ができました。

そして、そうしようとすればすぐに手に入る、確かな幸せだと思いました。

でも、と太郎は思いました。

それは本当に自分にとっての幸せなのだろうか。


< 86 / 200 >

この作品をシェア

pagetop