桃から生まれなかった桃太郎
【6】
太郎は、砂利を踏みしめ、川をさかのぼっていきました。
先ほどの雨で流れが速くなった川をながめながら、本当の父のことを思っていました。
おじいさんとおばあさんは、母のことはよく話してくれました。
たいそう器量が良かったとか、働き者で優しかったとか。
こと細かな会話や仕草まで、太郎に教えてくれました。
ですから、太郎はまるで会ったことがあるかのように、母を身近に感じることができたのでした。
先ほどの雨で流れが速くなった川をながめながら、本当の父のことを思っていました。
おじいさんとおばあさんは、母のことはよく話してくれました。
たいそう器量が良かったとか、働き者で優しかったとか。
こと細かな会話や仕草まで、太郎に教えてくれました。
ですから、太郎はまるで会ったことがあるかのように、母を身近に感じることができたのでした。