桃から生まれなかった桃太郎
【7】
日差しが強いその日も、太郎は川上へ、川上へ歩いていました。
毎日毎日歩き続けるので、草履は磨り減り、足は日に日に重くなりました。
太郎は少し休もうと思いました。
少し先におあつらえ向きの大木がありました。
しかし、太郎が木陰に腰を下ろそうとしたその場所に、同じような身なりの旅人が座っていました。
「おまえも旅人か」
先客は顔を上げていいました。
「まあ、すわれよ」
毎日毎日歩き続けるので、草履は磨り減り、足は日に日に重くなりました。
太郎は少し休もうと思いました。
少し先におあつらえ向きの大木がありました。
しかし、太郎が木陰に腰を下ろそうとしたその場所に、同じような身なりの旅人が座っていました。
「おまえも旅人か」
先客は顔を上げていいました。
「まあ、すわれよ」