図書館からはじまる
離れたくない…
ずっと、手を繋いで抱き合っていたい。
そう思っていたけど…
「帰ろうか?」
「うん」
また、手を繋いで私の家まで歩き出した。
さっきとは違う気持ちで手を繋いでいる。
私、太田さんの彼女になった。
「あっ、そうだ名前の呼び方、宗輔でいいから」
「急にそんな…呼べません…」
「じゃあ、ゆっくり呼んでくれる?けど、なるべく早めにね」
「はい」
家の前に着き、宗輔さんはまた優しくキスをしてくれた。
「瞳子、好きだ」
いやだ、もう、また言ってくれた…
「私も好きです。宗輔さん…」
「え?最後が聞こえない」
「もう、一回しか言いません」
「うそ。聞こえてたよ。ありがとう。じゃあ、またな」
「うん。気をつけてね」
宗輔さんが帰っちゃった。
好きという気持ちが益々強くなってきた。