図書館からはじまる



デート当日。


時間通りに瞳子を迎えに行く。


すると、玄関にはツルさんの姿があった。


「どうも、御無沙汰しております」


「宗輔くん、久しぶりね。元気にしてた?」


「はい」


「瞳子から聞いたわ。瞳子のこと本当によろしくお願いしますね」


「はい。大切にします」


「宗輔くんなら大丈夫ね」


ツルさんは、笑顔で言った。


「瞳子ちゃん早くしなさい」


「宗輔さん、ごめんなさい」


「いや、俺が早く来ただけだから」


「おばあちゃん、いってくるね」


「いってらっしゃい。仲良くね」


ツルさんに見送られて、俺たちは出発した。


「ツルさんは、相変わらず元気だな」


「はい。あれでももう79歳なんです」


「でも、ちゃんとツルさんにも俺たちのこと話してくれたんだ」


「はい。祖父にも話しました。
そしたら…
「やっぱりそうなったか!!だから、元ちゃんとわしはいつでもOKだぞ」って、また言われました」


「嬉しいな!いつでも結婚できるってことだろ?」


「け、結婚?!」


瞳子は、顔を真っ赤にして照れていた。


「俺は、そのつもりで付き合ってるぞ」


「ええ…ああ…はぁ…」


更に、真っ赤になった。


俺は、さりげなくプロポーズをしていることに気が付いた…


でも、きっと瞳子はまだ把握できていないだろう。


また、改めていつか最高のプロポーズをしよう!




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