図書館からはじまる
デートの日。
宗輔さんは、時間通りに来てくれた…
私は、少しもたついて…
後もう少しってところで、祖母に「瞳子ちゃん早くしなさい」と言われた。
祖母は、今日宗輔さんに会えるのを楽しみにしていたらしく、久しぶりに会えるからと玄関で待っていた。
「瞳子もなかなかやるわね!あんな男前と付き合えるなんて…でもね、富一郎さんはもっと男前だったのよ。だから、元さんではなくて、富一郎さんと結婚したの」
と、自慢げに話していた。
何故か、こういう話になると必ず祖父のことを“富一郎さん”と呼ぶ。
ちなみに、普段は“おじいさん”と呼びます。
「宗輔さん、ごめんなさい」
「いや、俺が早く来ただけだから」
祖母は、笑顔で見送ってくれた。
宗輔さんは、私の祖母が好きなようだ。
祖母の話をすると優しい笑顔になる。
そして、宗輔さんと私がお付き合いをしていることを早速、祖父と祖母に話したことを喜んでくれた。
祖父が、「やっぱりそうなったか!!だから、元ちゃんとわしはいつでもOKだぞ」と言っていたことを話すと…
「嬉しいな!いつでも結婚できるってことだろ?」
え?え?え?
「け、結婚?!」
そんな、え?
もうでも、まだ付き合って一週間ぐらいしか経ってないのに…
「俺は、そのつもりで付き合ってるぞ」
「ええ…ああ…はぁ…」
嬉しすぎて、嬉しすぎて、舞い上がってしまう…