図書館からはじまる



映画を観て…ランチして…買い物をした…


すると、宗輔さんが急に…


「なぁ〜瞳子の手料理が食いたい!」


え?て、手料理ってことは?


宗輔さんの家に行くの?


どうしよう…心の準備が…


何が食べたいんだろ?


聞いてみると…「ん〜…煮物」


祖母に習ったものだから作れるけど…


「俺、ツルさんの煮物好きだったんだよな〜」


って言われても、祖母の煮物は私の中では天下一品…


だから、比べられたら困る…


そう言うと、「ごめん。煮物作ってください。お願いします」真剣な顔をしてお願いされた。


そこまで言われると素直に「はい」と答えるしかなかった。


すると宗輔さんの携帯が鳴った。


「ごめん。携帯鳴ってるから出るね」


「はい」


宗輔さんは、私から少し離れて携帯に出た。


誰からだろ?


とても深刻な顔してる。


どうしたんだろ?


私は、宗輔さんに近づいた。



「大丈夫ですか?」


「じ、じいちゃんが…」


「元さんどうかされたんですか?」


「た、倒れた…」


元さんが倒れた…


大変…早く宗輔さんを病院に行かせなきゃ!


東病院か…


気が動転しているように見える宗輔さん…


車の運転は出来るみたい…


大丈夫!私が宗輔さんを支えるから!



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