図書館からはじまる
程よくお腹がいっぱいになってきた。
とても満足です。
多野さんとの会話も殆どなくて、二人で、食べ続けていた。
「僕、ちょっと行ってきますね」
多野さんが、急に言い出した。
「はい。頑張ってくださいね」
「ありがとう」
多野さんの健闘を祈った。
火炉で一人になっていたら、三人の女性に囲まれている薗田さんが帰って来た。
「ただいま、笹倉さん」
「お帰りなさい」
「魚釣れたので食べましょう」
「薗田さ〜ん、私にも焼いてくださ〜い」
「わかりました」
薗田さんは、どの女性にも優しく接していた。
私の居場所がなくなったし、なんだか居づらい…
「私、ちょっと離れます」
「あっ!いってらっしゃ〜い」
女性たちに見送られた。
火炉から少し離れた所に細い道があり、お手洗いのマークが見えたのでお手洗いに行った。
お手洗いを出て、少し歩くと、前から男の人が歩いて来た…
ん?
見たことある。