図書館からはじまる



元のEグループのところに戻り、後片付けをしていた。


「そろそろ時間ですね」


多野さんが言ってくれた。


腕時計は、お昼の1時を指そうとしていた。


結局、後片付けは、私が一人でしていたところに多野さんが加わって、二人で片付けた。


「あの人たち戻って来なかったですね」


「はい」


少しすると薗田さんと三原さんが戻ってきた。


「すみません…全部片付けて頂いて…ゴミ持っていきます」


薗田さんが申し訳なさそうに言った。


「片付けぐらいしましょうよ」


少し強めに多野さんが言った。


「いいじゃん!二人でいい感じだったんでしょ!」


三原さんが、逆ギレっぽく言った。


「いや、本当に僕が悪かったんです。ごめんなさい」


もう一度、薗田さんが謝ってくれた。


「いいんじゃないですか?ゴミ持って行って頂けるんですから…」


「そうですね。集合場所行きましょう」


集合場所に着き、「最終の一番良かった方の名前を書いて提出してください」と磯田さんがアナウンスしている。


提出したら、バスに乗り始めの席に座る。


全員提出したところで、磯田さんが集計をする。


「え〜では、結果を報告します!今回のカップルは…
二組です!おめでとうございます!羽田さんと仙田さん。
多野さんと井坂さん。
では、二組の方、前の座席へご移動お願いします」


え?


多野さん?


よかった!多野さんカップルになれたんだ!


しかも、女性の人気ナンバー1の方と…


何が起こるかわからないな…


車内は、盛大な拍手に包まれていた。


磯田さんが二組にインタビューしている。


前の席から櫻子さんが顔を覗かせた。


「インタビューなんて、いらないですよね」


とご立腹気味…


そんな、インタビューも終わり、磯田さんが話し出した。


「カップルになれなかった方も、またのご利用お待ちしております。これから到着まで、ご自由にお過ごしください。では、出発致します」


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