図書館からはじまる



「宗輔くんが、来ないと女の子たちも帰るって…
お願いします!来てください!」


「じゃあ、中止だな!」


「え〜!宗輔くん来ないの?」


「ごめん。やらなきゃいけないこと山積みで…」


バーベキューも終わり、二次会に誘われたが、しなければいけないことがあったため断った。


帰りの車の中は、保には悪かったけど、爆睡していた。


「はい。到着!えみりちゃん、奈々ちゃん、お疲れ!また、どっか、行こうね!」


保の声で目が覚めた。


二人の女の子を朝と同じ場所で降ろした。


「あれ?二次会行かないのか?」


「だから、宗輔が行かないから中止…」


「まじでそうなったのかよ」


「保、押しが弱いな…」


「だって、俺が言っても無理だし…俺は、宗輔のお陰で、こんなにたくさんの女の子と遊べるんだから満足してます。」


「なんだよ急に改まって…
気持ち悪りぃよ!」


「けどさ、俺、もう遊び辞めて本気の恋探そっかな〜」


「さっきから大丈夫か?」


「大丈夫だけど?宗輔は、有紗ちゃんとはどうなの?」


「特にこれといって何にも…」


「まだ、本気になれないんだ…」


「…」


「おっ、図星?」


「…」


「そんなんじゃ、有紗ちゃん可哀想だよ!有紗ちゃん、本気なんだろ?」


「本気?なのかな?わかんないんだよな…」


「おいおい、好きじゃねぇの?」


「わかんねぇな…」


「ちゃんと考えてあげろよ!」


保に言われて、ちゃんと考えないといけないと改めて思った。



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