図書館からはじまる
仕事も終わり、櫻子さんと図書館を出る。
私は、自転車通勤の為、自転車を押しながら、櫻子さんと駅へ向かう。
外は少し肌寒く、春の雰囲気がまだ残っていた。
「明日は、瞳子さんもお休みでしたよね?」
「はい。櫻子さんもですか?」
「そうなんです。で、明日のご予定はなんですか?瞳子さん。」
「明日ですか?明日は特に予定はないです」
「まぁ〜お若いのに土曜日のご予定がないんですか?」
さすが、毒舌…
グサっとくる一言をいつもくれる。
「は、はい…櫻子さんはあるんですか?」
「ええ。もちろん」
「そ、そうですか…」
「あっ、瞳子さんもご一緒にいかが?」
「え?」
「婚活パーティ」
「ええっ?」
櫻子さん、婚活パーティーなんて行くの?
以外過ぎてびっくりしてしまった。
「ええ。婚活パーティーです。私、よく行くんですよ」
「そ、そうなんですか?」
「最近のものは凄く進化していて、私は、特にバスツアーのものに参加しています」
「バスツアーですか?」
「はい。日帰りなんですけどね。アウトドアで活動を共にしたら、お互いのことがよくわかるんです」
櫻子さんは、インドア派かと思っていたけど、結構アウトドア派だったんだ…
「長い間、お相手がいらっしゃらいんでしょ?私よりお若いのにもったいないですよ」
「…はい…」