図書館からはじまる
そんなこんなで、太田さんと私は、電車で一緒に帰った。
「のっぽさんって年いくつ?」
「女性に年齢を聞かないでください」
「俺より年上だよな?」
「ご想像におまかせします」
なんか、誤解してたのかな?私…
太田さんって、すごく喋りやすい。
それに…笑顔が素敵…
不思議な感じ。
少し胸の奥がザワザワしてる…
なんだろ?これって?
あっという間に駅に着いた。
「自転車だったよね?」
「今日は、歩いて来ました」
「送るよ」
「大丈夫です」
私は、はっきりと断った。
「じゃあ、ここで気をつけて」
「はい。ありがとうございます」
薗田さんよりも話がしやすかった。
太田さんとは駅で別れ、私が歩いて帰ろうとした時…
「ちょっと、あんた待ちなさいよ!」
え?私?
「はい?」
綺麗だけど、目つきが悪くて、今にも喧嘩しそうな顔をした女性が近づいて来た。