図書館からはじまる
〜7〜
☆ ☆ ☆
女性は、私の目の前に立ちこう言った。
「何してるのよ!私の彼氏なんだから、近づかないで!!」
バシッ!!
私は、目の前が真っ暗になり、後ろにふらついた。
平手打ち…
少ししてから痛みが出てきた。
痛っ…
「あんた、宗輔よりでかいのに彼女になるなんて、釣り合わないわよ」
そう言って、女性は去って行った。
太田さんの彼女なんだ。
彼女いたんだ…
近づいたらダメなんだ。
そうだよ、なんかあるなんて思ってないけど、私、もしかして…
太田さんが好き?
あの胸の奥がザワザワしたのって、そういうこと?
私、太田さん好きなんだ。
太田さんのことで頭がいっぱいになってる。
けど、彼女いるよ?
どうしたらいいの?
色んなことを考えていたら、家に着いた。
「ただいま」
「瞳子ちゃん、お帰り…
あら…どうしたの?ほっぺ冷やさなきゃ!」
祖母は、それ以上聞かずに、保冷剤をタオルに包んで、渡してくれた。
「おばあちゃん、ありがとう」
「うん」
涙が出そうになったけど、祖母の前で泣くと、心配するから必死で堪えた。
「おばあちゃん、ごめんね。ごはん、明日の朝食べるね。ごめん」
「はい。おやすみ」
私は、自分の部屋に閉じこもった。