秘密が始まっちゃいました。




披露宴はつつがなく進んだ。

一販課の余興は笑える寸劇だったし、花嫁のお色直し中のスライドショーには会社の面子がたくさん登場して、皆笑いっぱなしだった。

もちろん、ちょいちょい危ないシーンはあった。

特に瑠璃がサプライズでブーケを私にくれた時だ。
てっきりブーケトスかブーケプルをやるのかと思っていたけれど、いきなり司会に名前を呼ばれ、瑠璃が私の手にピンクのガーベラとバラのブーケをのせてくれたのだ。


「次は日冴に幸せになってほしいの」


そんな瑠璃の言葉に、私も目頭が熱くなる。
親友にブーケをもらえるなんて。それだけで最高に幸せだ。


「ありがとう……、瑠璃!」


抱き合う私と瑠璃。

でも、私の目には途中から荒神さんが映っていた。
荒神さんは、私たちの友情ストーリーに感動したようで、またしても目がウルンウルンに潤んでいる。

うぉーい!あんたが泣くな、あんたが!

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