秘密が始まっちゃいました。
結婚式から帰宅し、私はドレスのままベッドに倒れ込んだ。


つっっっかれたぁぁ!!


どうにか荒神さんのカバーに成功し、披露宴を終えることができた。

特訓は全っ然役にたたなかったけれど、どうにかなったじゃん!
バレなかったじゃん!

イエス!頑張った、私!


最悪の場合、荒神さんを裏から逃がす手筈は、早い段階で考えていた。

瑠璃や福谷に聞いては不自然なので、余興をやる人間を装い、事前に式場に問い合わせていたのだ。

会場に出入りできるところは他にあるか、招待客が通ってもいいか。
その経路はどこに抜けられるか。


何しろ、新婦からの手紙や両親へのお礼、挨拶など、一番泣かせるイベントはラスト。
しかも、会場の正面出入り口付近で行われることが多い。

ここ以外に逃げ道を確保するのは重要なことだった。


結果、予想通り号泣した荒神さんを会場の裏手の廊下に逃がすことができた。
あー、ホント頑張った、私。

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