秘密が始まっちゃいました。
「悪い子じゃないんです。ただ、思い込んだら一直線ってトコがあって……。日冴先輩と荒神さんが仲良しなのを噂で聞いたのか、私も色々質問されました。あの子が突っかかってきたりとかあったら、言ってくださいね?」


私は笑ってごまかした。

仲良し?
私と荒神さんって仲良しになるのか、やっぱり。

でも、これからはあの強力な『アシスタント』が仲良しさせてくれなさそう。

うーん、ミラクルめんどいぜ。


しかし、そんな私のスマホにその時メールが入っていた。


『今夜、『六さし』で。よろしく』


荒神さんからだった。




*****




19時15分。
居酒屋『六さし』のカウンターで2杯目のハイボールを飲んでいた私の前に、ようやく待ち人が現れた。


「望月!ごめん、遅くなった!」
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