秘密が始まっちゃいました。
「荒神さんは羽田さんのことどう思ってるんだろうね」


「年下過ぎて考えられないって」


「それはわかんないよ。愛が生まれちゃったら、年齢差は関係なくなるもん」


それは……そうだよね。
彼女は悪い子ではなさそうだ。一途に一途に想いを寄せ続ければ、元来情にもろい荒神さんがくらくらーっときてもおかしくない。


「荒神さんが5年連続で抱かれたい男に君臨してるのってさ、あんなにイイ男なのに、女っ気が無さそうなところもあると思うんだよね」


「と、いうと?」


「特定の女がいないなら、私にもチャンスがあるかもっていう、女の欲を刺激するのよ」


「なるほど」


確かに荒神さんもここ2年は彼女がいないと言っていた。ってことはさいたま営業所時代はいたのだろうか?
いたとしても、涙もろいってことは伝えてなかったはずだ。
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