秘密が始まっちゃいました。
駅の西口に現れた荒神さんはスラックスにストライプのシャツという、会社とあまり変わらない服装だ。
今日は恩人というネジ工場の社長さんのところに行ってきたらしい。月命日だから、亡くなられた社長の奥さんにお線香をあげに行っていたって。それでこの服装ね。
荒神さんは私の自転車のカゴにがさがさっと紙袋を入れた。
「なんですか?これ」
「おみやげ」
覗くと西武デパートの紙袋の中には外国製の缶ビールが4本とかりんとうが入っている。
なんなんだ、このラインナップは。
「普通女子の家に来るっていったら、おみやげはケーキとかじゃないんですか!?それをビールとかりんとうって!」
「まあまあ、ここのかりんとう美味しいんだよ。前、お客さんにもらったことがあってさ。かりんとう嫌い?」
「……好きです」
というか、本当は嬉しかったりする。
当たり前にそこそこのケーキなんかでお茶を濁さず、自分で美味しいって思うものをおみやげに持ってきてくれたことが。
それが、かりんとうだっていうのも彼らしい。
今日は恩人というネジ工場の社長さんのところに行ってきたらしい。月命日だから、亡くなられた社長の奥さんにお線香をあげに行っていたって。それでこの服装ね。
荒神さんは私の自転車のカゴにがさがさっと紙袋を入れた。
「なんですか?これ」
「おみやげ」
覗くと西武デパートの紙袋の中には外国製の缶ビールが4本とかりんとうが入っている。
なんなんだ、このラインナップは。
「普通女子の家に来るっていったら、おみやげはケーキとかじゃないんですか!?それをビールとかりんとうって!」
「まあまあ、ここのかりんとう美味しいんだよ。前、お客さんにもらったことがあってさ。かりんとう嫌い?」
「……好きです」
というか、本当は嬉しかったりする。
当たり前にそこそこのケーキなんかでお茶を濁さず、自分で美味しいって思うものをおみやげに持ってきてくれたことが。
それが、かりんとうだっていうのも彼らしい。