秘密が始まっちゃいました。
男の人に手料理を振る舞うなんて、随分ぶりだ。
以前付き合っていた年下男は、私の手料理より、ラーメンやハンバーガーなどのジャンクな外食ばかりを好むやつだった。
大学の時の彼氏には何度か振る舞ったかな?
それも、思い出せないくらい昔の話。


「味付けって、センスの問題だよな。望月すごい。しょうが焼きのごはんに合う甘辛さ、小松菜の味噌汁の塩分もばっちり。センスあるよ。可愛い部屋より、飯がうまい方がよっぽど女子力高いぞ」


「お褒めにあずかり……光栄至極」


荒神さんが絶賛してくれるから恥ずかしくて、私はわざと固い顔で固いお礼。
だって、手放しに喜んで見せたら、格好悪くない?


「ホントうまい。ビールが進むな」


「あんまり、飲み過ぎると映画見ながら眠くなりますよ」


「大丈夫、俺そこまで弱くないから」


知ってる。
でも、二人きりの部屋でお酒が進んでしまうのはなんだか不安。

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