秘密が始まっちゃいました。
②
昨日の涼しさとはうって変わって暖かい日射しの月曜日。
小春日和はピクニック日和。
あー、会社なんて行かないで景色の良い山野をピクニックしたいなぁ……。
なんて現実逃避気味に出社した私は、早速洗礼に合うことになる。
「望月ちゃん、おはよ~」
ニヤニヤ笑いながら近付いてきたのは、人事課の芳野お姉さま。
人妻なのに、女子高生のような浮かれようだ。
なに?
どうしたの?
「荒神さんと付き合うことになったんだってね!おめでと~!」
その周囲を気にしない大声の祝福に、私は凍りついた。
なんで?
なんでなんで?
なんで芳野さんが知ってるの?
そして、そんな大声で言うから総務部全員がこっちを見てるじゃない。