秘密が始まっちゃいました。
話が決まってしまった。荒神さんは早速タクシーを捕まえに行く。
私はすでに赤くなった顔で、荒神さんの後に続いた。


「ところで、手料理って何が食べたいですか?」


「うーん、肉じゃが!」


「うわ。肉じゃがってちょっとあざとくないですか?」


「女視点ではそうかもしれないけど、独身男にとっちゃアコガレメニューなんだよ!」


そんな会話をしつつ、滑り込んできたタクシーに乗る私たち。
ふと考える。
荒神さんは今まで、料理を作ってくれるタイプの彼女はいなかったのかな。






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