秘密が始まっちゃいました。
「おはよーございます!」


違ったのは、彼女の態度だった。
まず、彼女は私の顔を見てにこぉっと笑ったのだ。

ん?
どうした?

アナタ、私にキレてたよね?
私は荒神さんを奪った憎い相手だよね?


「清々しい朝ですね!望月さん!」


羽田さんは爽やかに微笑み、ロッカーから自分の制服を出す。
キラキラオーラが出てますわよ、お嬢さん。
どした?なんか、いいことあった?

しかし、そんなこと聞けない間柄の私たち。
いーや、ご機嫌ならそれで。
退散しよう。

私がそそくさと更衣室を出ようとすると、羽田さんが勢いよくこっちを見た。


「望月さんっ!」


「はっはい!なんでしょう!?」


思わず敬語になる私。彼女への苦手意識が半端ない。
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