秘密が始まっちゃいました。
「角くんか……」


私は二個下の後輩男子を思い出す。
ランキング4位の彼は20代なら1位だ。ちなみに2位と3位は既婚者なので、実質恋愛対象としては荒神さんに次ぐメンズじゃないか。

羽田嬢、そうきましたか……。
しかし、見事に面食いですな。


「一週間で、新しい恋……。アクティブ……」


「そうなんです。そういう子なんです。思い込んだら一直線なので、切り替えも驚異の早さなんです。ホント、お二人を振り回す感じでスミマセン!」


真子が代わりに恐縮している。私は苦笑しつつ答えた。


「ま、ちょっと安心した。すごく傷つけちゃったと思ったけど、すぐに好きな人ができたなら」


「でも、角さんにもドン引きされてるみたいで、今回の恋もどうなるかはわかりませんけどね」


真子は呆れたように言い添えた。

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