秘密が始まっちゃいました。
「わ!すみません!」
しゃがみこむ羽田さつきを放っておくこともできず、角は一緒に腰を折った。
彼女の私物をひとつずつ拾いながら、なんだかひどく悪い気分になった。
自分だって充分、彼女を『変な女』だと思ってきたのだ。
彼女は無心に好意を寄せていただけなのに。
少しポイントはズレているけれど、真剣なだけなのに。
いつだって、嫌そうな顔で彼女の誘いを断り、避け続けてきた。
弁当を突き返す時、彼女が悲しげな表情を必死に押し隠すと知っているくせに。
ふと顔を上げると、バッグの中身を確認している羽田さつき。
その胸が規格外に大きいことは、現時点では、置いておいて……。
けして、イケメンばかりを渡り歩く理解不能の嫌なタイプの女じゃない。
角は思った。
少し、彼女を誤解していたかもしれない。
「はい、これも……」
マスカラを手渡すと羽田はにっこりと笑った。
「ありがとうございます!……今日は、やっぱりひとりで帰りますね」
「え?」
しゃがみこむ羽田さつきを放っておくこともできず、角は一緒に腰を折った。
彼女の私物をひとつずつ拾いながら、なんだかひどく悪い気分になった。
自分だって充分、彼女を『変な女』だと思ってきたのだ。
彼女は無心に好意を寄せていただけなのに。
少しポイントはズレているけれど、真剣なだけなのに。
いつだって、嫌そうな顔で彼女の誘いを断り、避け続けてきた。
弁当を突き返す時、彼女が悲しげな表情を必死に押し隠すと知っているくせに。
ふと顔を上げると、バッグの中身を確認している羽田さつき。
その胸が規格外に大きいことは、現時点では、置いておいて……。
けして、イケメンばかりを渡り歩く理解不能の嫌なタイプの女じゃない。
角は思った。
少し、彼女を誤解していたかもしれない。
「はい、これも……」
マスカラを手渡すと羽田はにっこりと笑った。
「ありがとうございます!……今日は、やっぱりひとりで帰りますね」
「え?」