秘密が始まっちゃいました。
「荒神さーん……」


あんたも勝手に頼んだな?という顔で軽く睨む私。
荒神さんが慌てて笑って見せた。


「まーまー、これは俺が払うから」


「当然です!」


「望月も結構飲めるだろ?な、飲も?」


芋焼酎……大好きですけど。

私たちは芋焼酎で乾杯した。半分くらいお疲れさまをこめて。


「あ、荒神さんも見てくださいよー」


私は話のタネにと、スマホを取り出す。


「なに?」


「さっきみんなに見せてウケがよかったんですけどー」


私は動画サイトに接続して、画面を荒神さんの方に向ける。


「うちの弟が作った動画。この前、サイトでランキング一位とったんですよ」


始まるほのぼのアニメーション。
荒神さんが感心したようにため息をついた。


「うまいなー!望月の弟って、アニメとか作るの仕事なのか?」
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