秘密が始まっちゃいました。
どうしよう!

どうしよう!


私はパニックになった。
あの晩の荒神さんが過る。

ひとりオフィスで泣いていた荒神さん。苦しそうに嗚咽して、切なくてとびきりセクシーだった彼の姿。


ダメだ!
こんな場でさらしちゃいけない!


誰にも見せたくないし……違う違う!
独占欲じゃない!断じて違う!


仮にも社内イチのイケメンで、仕事もごり押しタイプの強き営業マンの彼。
あんな大泣きをみんなに晒したら、キャラ崩壊もいいところだ!

いっくら荒神さんでも、今後の仕事がやりづらいに違いない!!

今はこの状態を誰にも見せずに解決しなければいけない!!


しかし、どうする?
どうしたらいい?


私にできることって……?

< 51 / 354 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop