秘密が始まっちゃいました。
「じゃあしてくださいよ!お昼休みは一時間しかないんですから」


なんか、私焦ってない?
こっちは荒神さんの涙を忘れられないでいるのに、彼ひとりがさっぱりしてるから、違和感と居心地悪さでムズムズする!


「相談っていうか、俺の中ではどうするか決まっててさ。今日はその、お願い?お願いがあって、おまえを呼んだんだ」



お願いって私に?
私がハテナという表情をしていると、荒神さんが箸を置いた。

そして頭を下げる。


「望月、頼む。俺に付き合ってくれ」


「ええっ?はぁっ!?」


私は叫んだ。

つつつつ付き合うって何よ!?
荒神さんが私の顔を見て、慌てて言い直す。


「わり、言葉が足りなかった。俺の涙克服に付き合ってほしいんだ」


涙克服?なんだそりゃ?
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