秘密が始まっちゃいました。
②
日曜日10時。
私は荒神さんの自宅の最寄り駅に到着した。
来てしまった。
ワーオ、なんてこった。
口の中でアメリカホームドラマ的セリフを呟いてみる。
私は一切、着飾らずにやってきた。
ジーンズにパフスリーブのカットソー。足元はサンダル。
髪はポンパも作らず、横っちょにひとつ結びにしただけ!
床に座った時、スカートだと脚が見える。カットソーも襟ぐりが大きいのはやめた。
自意識過剰なんかじゃないぞ!物欲しそうに見えないためだ!
相手はイケメン荒神さん。
理由つきとはいえ、密室に二人っきりなんだから、私がワクワク全開の格好は止めよう!
アラサーなんだし!