私には味方がいない
行きつけ地元の居酒屋で、焼酎の水割りと、浅漬けの盛り合わせを注文する。

「お疲れ様、ミノルちゃん。金曜の夜に1人で晩酌なんて、寂しいねえ。」


お店の店長、ハジメさんは、昔有名アイドルのプロデューサーをしていた。
自分が育てたアイドルの1人を孕ませて業界をクビになったらしい。

「ここに来ればハジメさんもいるし。旦那は相変わらず飛び回ってるよ。」

マニキュアの禿げた部分を削りながら、私は笑った。
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