俺様な数学教師に初恋しちゃいました。
長い髪の隙間からのぞく首筋に思わずドキリとする。
「当たり前だろ」
そう言ったが……実は俺は、迷っていた。
俺は……彼女が一番大切なのだろうか。
もしかしたら、彼女ではない違う人を一番と考えているのではないか。
そう、例えば彼女……。
その名前を出そうとして、やめた。だって、俺が一番愛しているのは里奈だ。
他なんて……考えられるわけがないんだ。
ましてや彼女は、俺とずっと歳が違うのだから。