10年越しの再会
「クスッ…おらんよ、彼女とか」
『え!おらんと!?俺絶対おると思いよったんやけど!』
『え、あたし彼女狙おっかなー』
『ずる!そんなんあたしも狙うし!』
『ならさ、好きな奴とかは!?』
この男子、しつこい。
「んー………」
………え。
「まぁ、秘密?」
『うわっ!こいつ絶対おるやん!』
今の何………?
『やだーーっ!あたし好きになって!』
周りはからかいや悲鳴の声でうるさかったけど、あたしの頭はそれどころじゃなかった。
「……目が合っただけやん」
でも少し笑ってたような。
気のせいかな。