Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
「それにしても…

ナオってほんと面食いだよな」

しみじみと言い放った。


「だれが面食いだよ」

「だって!
すげー美人と絡んでたり…
今のオンナもすっげキレイだし…

アタシの事だって、キレイだから好きっつってただろ?」


ナオは目を丸くして、アタシを見つめた。


「あぁ、そーか…!

まさか、ずっとそんな理由で好きだと思ってたのか?」


「思ってた…つか、ナオが言ったんだろ?」


違うのか?

なんか理由があんのか!?


「そーだけど、そーゆー意味じゃ…

あの時は、そんな風にしか表現出来なかっただけで…」

煮え切らないナオ。


「じゃあ、どんな意味だよ?」


「…

怒んなよ?」

言いにくそうに戸惑うナオが、なんか可愛い。



「4年前のあの日…

あんな目に遭いながらも、必死に戦ってた咲陽が…
すごく綺麗だって思えて、心を奪われた。

店で再会した咲陽の、優しくて飾らない心も綺麗だって思ったし…

いつだって、必死に生きてる姿をほんとに綺麗だって思ってた。

そーゆー意味だよ…」


< 114 / 316 >

この作品をシェア

pagetop