Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
だけど…

「アタシの物まだ処分してないなら、
持って帰りたいんだけど」


オレとの繋がりを絶つような咲陽の言葉が、現実に引き戻す。


同時に、部屋を見られる事に困惑した。


案の定、あの頃のままの部屋にツッコム
咲陽。

心ん中で、どー思ってんだろ…?



そして突然、オレを罵倒した時の事を謝ってきた。


確かに、咲陽からの"死ね"は…

死にそーなくらい、深く胸に突き刺さって、激しく心をえぐったけど…


先に傷つけたのはオレの方だ。


それに、本音じゃないのはわかってる…
咲陽の辛さからすれば、しょうがない。


なのに言い訳もせず、ちゃんと反省する
咲陽が好きだ。


今でも、オレの気持ちを考えてくれる咲陽が愛しくてたまらない。



オレはもう、一刻も早く家を出たかった。


やっぱりこの家に咲陽が居ると…

理性が効かなくなって、このまま押し倒してしまいそうだった。


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