Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
「アンタ、バカ?
すっごく暑いんだけど…」


「だって!
どこも人集りだし、こんな荷物抱えてんし…タバコも吸いたいだろ!?」



セージに言われてから、タバコはけっこー控えてたんだけど…

今はそれどころじゃない…

精神安定煙だ!




とりあえず一服し終えると…

足下にボールが転がってきた。


「すいませーん!」

ボールを転がした小さな子の母親が、駆け寄ってきた。



その瞬間…!



全身の毛が逆立ったみたく、負の感情が
沸き起こった…






久美!!!






「…マユキ、もう行こーぜ」


驚いて戸惑いながらアタシを見つめる久美をシカトして、
座ってたベンチから立ち上がった。



「待って!咲陽っ!!」

アタシを呼び止めるクズオンナ。



待って?バカじゃね!?

つか、気安く名前呼んでんじゃねぇよ!

オマエなんか、アタシの中から存在消去だ。


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