Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
フッと悲しそうに笑う久美。

「あたしは、つくづくツイてない女でさ…

また皇のメンバーに捕まったんだ。

あたしの事、覚えてて…
"また楽しもうぜ"って」



酷すぎる現実に、目を見張った。



「なんで あたしばっかり!!

って…もう、狂いそうだった。


違う…
たぶん狂ってたね。


だから…

だから咲陽を身代わりにした」



久美の深すぎる悲しみと…
それでも許せないって疼くアタシの傷…

やるせない思いに潰れそうだった…



「…こんなの不公平だと思った!

親友なら、痛みを分かち合って当然でしょって…


アイツらはあたしの交渉をウソだと思って、逃してくんなかったけど…

どんな手段を使ってでも絶対逃げたかったから…
晴明の女だって2人の写メ見せたら、
すごくノリ気になって…」


「ハルまで巻き込んだのか!?

1番大事な存在だったんだろ!?」


「もう何もかもが、どーでもよかった!

すべてが嫌んなって、すべてを壊したかった。

とことんやってやる…って」


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