Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
それに…

ー「命 投げ出さないのは、当然だろ?」


そう…思うよな…



「おい、(続き)いーか?」

トモの声で我に返る。

「あ、ごめ…」


トモは意味深にアタシを見ながら続けた…


「親父さん、小さな会社起こしたばっかで借金とかあって…

お袋さん、それ背負いながら尚の事育てて…

アイツはすげぇビンボーな生活んなって、いつの間にかイジメのターゲットになってた。


けどアイツは怯まなかった…

相手が何人でも、何度負けても、立ち向かってった」


「アンタは助けなかったの?」

マユキが口を挟んだ。


「そりゃ、目にした時は助けたけどな…

俺はガキ大将的なタイプだったから、
尚ばっか構ってらんねかったし…


でもアイツは立ち向かい続けて…

そのうち誰にも負けなくなった」



ー「ナオって負けず嫌い?」

「どーだろ?
…でも自分には負けたくないかな」ー


きっとナオは、自分と戦ってたんだ…


< 166 / 316 >

この作品をシェア

pagetop