Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
それを察したかのように、咲陽の母さんは話を切り替えた。


「…高野さん?

あの子って、負けず嫌いで思い込みも激しいから…手を焼いたでしょ?」


「あ…いえ、可愛いです」

なに言ってんだ、オレ…


咲陽の母さんは、クスッと笑って続けた。

「ほんと?
今だに言葉使いが悪いけど…

それもね、中学の時に"男子に負けたくない"って、どんな思い込みからか男言葉になっちゃって…」


あまりに咲陽らしくて…

オレは必死に笑いを堪えた!


「でも、解ってくれてると思うけど…
頑張り屋で、思いやりのある子なの。

今は友達でも…
これからもあの子の事、よろしくお願いしますね」


「いえ、オレの方こそ…
よろしくお願いします」

咲陽との関わりを赦された気がして…

嬉しかった。



そして、電話を咲陽に代わってもらった。


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