Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜

振り袖を着替えて、母さんと一緒に片付けてると…


「ねぇ…
高野さんとは、やり直せないの？」

穏やかに問いを向けられた。


「…

ムリだよ…

もうお互い、違う相手を選んでる…」


「そうなの…？
でも…


まだ愛してるんでしょ？」



母さんの言葉が、心を揺さぶった…



「…

うん…っ、愛してる…」

想いが弾けた…


「忘れようと思ってんだ…！
だけど…

どーしても忘れらんないんだ！」

弾けた想いが、頬を伝う…



「咲陽…」

母さんが優しく抱き包んだ。


「忘れられないものは、忘れなくていいの！
心にしまっておいて…

縁があれば、重なる未来がきっとあるから…」



母さん…



そうだな…


想いを捨てるでも貫くでもなく…
ただ流れに任せて…


縁があれば…

運命なら、きっと。