Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
「…

咲陽、これやるよ…」

差し出された物は、カルティエのネックレスケース!


「セージ!」

困惑の顔を向けた。


「不満か?

なんか様子がヘンだけど…」

不安気に見つめるセージ。


「…そーじゃなくて、

これ以上もらえねーよ…」

思わず、視線を逸らした。


「だったら…
俺に処分させる気か?

いーから、もらっとけ?」

そう言ってケースを開けた。



ホワイトゴールドとダイヤモンドの、
LOVE ネックレス。



「これ…高いだろ!?」

「咲陽が着けてくれんなら、高くねぇよ」



セージ…


バカ…
こんなサイテーなアタシに…



嬉しいのに…


胸がイタイ。



「…ありがと、セージ」

ごめんな…

だけど、ずっと着けとくから。


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