Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
「なんもねーよ…
うん…、ん…、わかった」

ナオの事を隠したまま、電話を終える。



「誠治さん?

ごめん、オレ帰るよ…
コーヒー、ありがとな」


セージへの罪悪感から、
引き止めることなんて…出来ない。



いくら元カレでも、今はダチなら隠す必要なんてないかもな。


だけどそこには、やましい気持ちがあるから…

隠さずにはいられない。








アタシ達は、何処に向かってるんだろ…?




いったい、何処に向かえばいんだろう…。





なぁ、ナオ…


そんな深い愛だったなら…

なんであっさりオンナ作んだよ?




アタシの事、どう思ってんだ?



なんだったんだよ、さっきの…

あのあと、どーするつもりだった?



ナオの指先の感触が…


頬に残る…






それからも、他愛もない話で電話をくれるようになったナオ。


アタシはますます、ナオへの想いが膨らんで…

セージへのぎこちなさが増していく…



そして…
マユキの気持ちを思いっきり痛感した。


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