Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
「どこ連れてく気だよ?
M公園でヤんのかァ?」

電話相手に現在地を伝えるつもりで、大きめの声を投げかける。


頼むから…
警察呼んでくれ!



繋がってるかわかんない。

だから、隙をついて逃げたかったけど…


そんなのムダだって、左手の傷が疼く。


「まぁ焦んなって!ゆっくり楽しもーぜ」



ヤバイ…

このままだと、ほんとに…



息苦しさが増して、焦りと恐怖が押し寄せる。



助けてって叫ぼうか…

けど逆ギレされたら…


怖くて、出来ない。



「金どーすんだよ?」

「知らね、リッチな夕月ちゃんがどーにかすんだろ?」


前方に見えるラブホに向かってるみたいだ。


「△△△(ラブホの名前)ですんのかよ!?」

「そのほーが、たっぷり楽しめんだろ?
思いっきりテクニック披露してくれよ」



クソ…!!

どーにも出来ない自分がもどかしくて、
こぶしを強く握りしめた。



ラブホが近づくにつれ、圧迫感が増す…



ウソだろ…


アタシまた…


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