Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
今更のように、自分がやった事を認識した。

焦りで戸惑いながらも、咲陽への心配が沸き起こる…



「お前 今、石井さんとこも切られてんだろ?
これ以上突っ走るとヤバイんじゃないのか?」

冷めた目で、オレを封じ込める言葉を吐かれて…

何も言えなくなる…


「正直、お前の事は信用してた…
なのに、
こんなスジ外れの人間だったのか?」


「…

すいません…」

悔しさと申し訳なさで、拳を握りしめた。


誠治さんの言う通りだ。

オレはいつからこんな、いい加減なヤツになったんだ…



「全部オレが悪ぃス。オレが一方的に…
だから咲陽には…

もし咲陽になんかしたら、いくら誠治さんでも容赦しねぇスから」

誠治さんを強く見つめた。


こんな事言える立場じゃない…
だけど、咲陽への心配が言葉になってしまった。


深く一礼して、井出工務店の応接室をでると…


ガンッッ!!

「咲陽は俺のオンナだろーがっ!!」


何かを蹴りつける音と、誠治さんの荒げた声が聞こえた。


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