Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
「逆にいんじゃねーか?
うるせーのが退いて、身内だけで飲むのも…
今からだったら、12時前には着くだろ?」


一瞬、マジで行く気になった。

けど…


ちゃんとケジメつけるって、決めたハズだ。

「いや…、やめとくよ…」


ため息を吐く智和。

「来いよ、尚…


今までお前の煮え切らねぇ態度が疑問だったけど…
こん前、お前のオンナが石井さんの娘って聞いて納得した。

こーなる事(仕事切られる事)を避けてたんだろ?

だけど今ちゃんと、ケジメつけよーとしてんじゃねぇか!
こんな状況に追い込まれてまで…

だから、いんじゃねぇか?
こんぐらいのズルさ、人間なら当然だろ?」



智和の言葉がオレに火をつけた…

「車ブッ飛ばして、ソッコー行く」


情けねぇし、ズルいけど…



咲陽に会いたい!!



ケジメはつける。

どんだけ時間かかっても…


だけど、それまでにもう一度だけ…

咲陽に会いたかった。


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