Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
件数はかなり減ったものの、ずっとセージから入ってた着信に応答しないまま…


正月休みが明けて、アタシは何事もなかったかのように会社に出勤した。


山田さん達に、新年の挨拶と休んで迷惑かけた事を謝ってると…

当然のごとく、社長室に呼び出される。


わかってた事だけど…
会社だからセージも暴れないハズだ。





「俺もナメられたもんだ…

よく平然と出社できたな?」

素っ気ない態度の裏に、威圧感と悲しみを感じた。


「ごめん…
会って、話したかった…」


セージは鼻で笑うと、

「だったら…
そう言うか、メールするかぐらい…
出来んだろ?」


セージの言う通りだけど…
インフルで寝込んでる設定だったし…

それに…

「ごめん…
それで納得してくれるとは思えなかった」



グシャッ!

セージが手に持ってた書類を握り潰す。


「そんなに怖いか?

俺は話も通じない化け物か!?」


「…っ怖いよ!

セージの事が怖かった…」

泣きたくないのに、瞳が濡れてく…


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