Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
セージは瞳を大きくして、アタシを映した…
そして、切なげに顔を歪ませ…

「愛してるよ!咲陽…っ、
お前じゃなきゃダメなんだ!

俺は諦めたりしない…
諦められないんだ!!」


胸が…

締め付けられる…


「諦めないって…
すごく、大事な事だよな…

だけど相手を傷付けてまで、
苦しめてまで求めんのは…

諦めないってより、
ただの執着じゃないのか?」


「なん、だと…!?」

目の色が変わってく…


「セージが愛してんのはアタシじゃない…

自分愛してんだよ」



ドンッッ!!

「ふざけんなァッ!!

俺の何がわかんだよっ!?」

テーブルを叩きつけて、怒りの形相で怒鳴った。


賑やかな店内が静まり返って、視線が集まる。


セージは周りを視界に入れると、興奮で乱れた呼吸を整えた。



「いーのか?

別れるなら尚を潰す。

龍と継続してる取引も全て、尚建絡みは
全部切る!

俺の助けがなきゃ…
石井さんが尚を、この業界から殺すぞ!?」


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