Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
「尚んトコ行くのか?

…俺はどーなっても関係ねぇ…か?」

視線を落としたまま、苦しそうに呟く…


「…

アタシは消えるよ…」

セージの為には、それがベストなんだ。


怪訝そうな瞳を向けるセージ。


「このまま一緒に居たら、アタシ達はお互いダメんなる…

セージだって気づいてんだろ?
今の自分に…

だから…
セージもこっから立ち直って変わってけよ!」


「っかんねぇよ…っ!

1人でどーやってっ!?」

もう片方の手で、頭をグシャグシャと掻いた。


自分のもう片方の手を、掴んでるセージの手に重ねた。

「セージなら変われるよ。

小さい頃から、デカい会社のプレッシャーと戦って来て…
乗り越えて来たから、今があんだろ?

それに…
側には居れないけど、一緒に戦うから…

アタシも1人で1からやり直す」



幸せになる事を諦めない…

だけどケジメはつけたいんだ!



瞳を潤ませたセージが、困惑の表情でアタシを見つめた…

それに微笑みを返して頷くと…



「…行けよ」

伝票を奪って、そっぽを向いて呟いた。


「…うん」


頑張れ、セージ。

アタシも頑張るよ…


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