Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
「そうだ!
しっかり手ェ回しとけ!」

「パパっ!
今の話、どーゆーことっ!?」

立ち聞きした芽美が問い質す。


「おお、芽美!
あんな男はさっさと忘れろ!
しっかり落とし前つけてやるからな?」

「なによ、落とし前って!?」

「正式に下請け切ったからな、二度とこの業界で生きれないようにしといたぞ!」


父親の言葉に困惑して、俯く芽美。

「…も、いーよ」


「どうした?情けをかける必要なんかないぞ?」

「いーから、もう止めてよっ!」


吐き出すように喚く芽美を、低い声が制した。

「これはもう、お前だけの問題じゃない。
飼い犬に手を噛まれるとは、この事だ!

自分の宝を傷付けられたんだ…
それなりの報いは受けてもらう。

だいたいお前だってそれを望んでただろう?」


「そーだけど…
でも、もーいーの!

尚が戻って来ないなら、これ以上やったって惨めなだけだよ!

パパこそ私に恥かかす気!?」


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