Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
「咲陽っっ!!」




ナオ…?


マジでナオなのか…!?



抱きしめてくれてる体温は…

握ってくれてる手の体温は…



ナオだよな…?










あ、れ…ここは…?


「気がついたか!?」


「あ…
セージさん…!

なんで…」


「なんでじゃねぇ!バカ咲陽がっ!!」



あ…呼び捨て…


「ったく、ムリし過ぎなんだよ!
肺炎だ!2週間入院だからな」


「はァ!?…っゴホッ」


「ほらも〜、大人しくしろ」

と、背中をさすってくれるセージさん。


そして…
もう片方の手はアタシの手を握ってる。


「…

大げさだな…
ずっと握ってたのか?」


「悪いか?
心配だったんだよ…
ほんと減らず口だな」




わかってたことだけど…

アタシを守ってくれんのは、もうナオじゃないんだな…

きっと、このヒト…



セージさんなんだ…


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